2020/07/12
さて、いよいよ今日から6泊する東川町である。安田侃彫刻美術館から日本一長い直線区間を持つ国道12号線を北上し、旭川市からは東進すること十数キロメートルで東川町に着いた。宿泊するのは「東川暮らし体験館」。チェックイン手続きは町の施設「せんとぴゅあⅡ」でやってくれる。「せんとぴゅあⅡ」は一般に公開された文化施設で図書室や家具の展示場、大雪山関連資料や写真のコレクションがある。東川町は家具と写真の町なのである。施設には幼児用の小さな椅子がたくさん展示されていた。東川町で生まれた子どもには手作りの椅子が贈られる。「君の椅子」という素敵な制度だ。町として生まれてくる子どもたちを心から歓迎し、その成長を見守りたいという温かい気持ちが伝わってくるではないか。
また東川町の魅力はなんといっても大雪山連峰の最高峰「旭岳」の麓の町ならではの自然である。美しい景観、おいしい水や食べもの、町全体をつつむゆったりとした雰囲気と、初めて訪れた我々がリラックスして過ごせる町である。ここを拠点として、旭川市、旭山動物園、旭岳、美瑛、富良野などをポタリングして観光する予定である。
「東川暮らし体験館」にはふるさと納税をさせていただいた株主として無料で泊めていただける。泊数は金額によるが、私の場合6泊させていただく。外観は若い人向けの町営アパートといった風情だが、内装はなかなかいかしている。さすが家具の町だけある。
飲食の提供こそないものの、ガスコンロ、電子レンジ、調理器具、食器は清潔なものが一揃い用意してあり、すぐ近くにあるスーパーで食材を買ってきて調理すれば事足りる。また歩いて行ける距離に飲食店もいろいろあるので、外食も楽しめそうだ。
冷蔵庫、バス、トイレ、ベッド、アメニティー、リネン、掃除機など、きめ細かく配慮してあり、6日間何不自由なく過ごせた。町の担当者の方の行きとどいた配慮に感心した。
さっそく近くのスーパーでウヰスキー(もちろんスーパーニッカ)、ビール(もちろんサッポロクラシック)、チーズ、鯵フライ、漬け物、ジンギスカンなどを買ってきて、簡単に調理して夕食とした。ズッキーニや唐辛子などの野菜は、この旅行に出かけようとした矢先、ご近所さんが下さったものを持ってきた。長期旅行に出かけるので要らないとはいえないし、冷蔵庫に2週間も置いておくわけにはいかないので持ってきたのだ。旅館やホテルに泊まる旅行とは趣を異にするが、これはこれで楽しい。
簡単な食事を終えた後、すぐに眠った。北海道の夜明けは早い。明日は夜明けとともに美瑛、そして富良野へとポタリングする予定である。(つづく)