2020/07/20
今日は道北を後にして道央に戻る予定である。その前に最北端の地である宗谷岬を訪れた。早朝の宗谷丘陵を自転車で走りたいと思ったのだ。
今日一日の行程は次のとおり。
【宗谷岬・宗谷丘陵】
5時前に宗谷岬に到着したが、あいにく濃い霧が発生しており、太陽は拝めなかった。まずは高台(宗谷岬公園)に登ってみた。
しばらく様子を見ていたが、どうやら霧は晴れそうにない。視界は悪いがこれが今日の天候とあきらめて、ポタリングに出ることにした。
霧の中に2頭のエゾシカのシルエットが浮かんでみえた。
白く煙った中を走っていると、右手に大きな黒いものがたくさん見えた。よく見ると牛だ。牧草地に放された牛が草を食んでいる。我々が横を通ると牛たちは向きを変えついてきた。我々が珍しい生きものに見えたのか。まさか我々が牛の仲間に見えるはずはないのだが・・・。ひょっとしたら私の自転車に鈴を付けているからかも知れない。ほんとうにぞろぞろぞろぞろついてくる。かわいいヤツらだ。
右手に牛たちを引き連れ、そのまま南方向に走っていると、左手にはまたエゾシカが見えた。自転車にまたがりヘルメットをかぶった我々が珍しい生きものにでも見えるのか、きょとんとこちらを見ている。
さすがにエゾシカは牛のようについては来ない。我々を離れたところから見つめるだけである。驚いたのはキタキツネだ。道路の真ん中に寝そべっていたのだが、我々が近づいていくと、我々の少し前をまるで道案内をするかのように走り始めた。我々もゆっくりとしたスピードでついていった。40~50mも走っただろうか、キタキツネが道端によけた。そのまま先に行けと言っているようだ。我々をもう一度振り返り、草原に消えていった。
キタキツネと別れた後、もう少し走ると細い白い道が見えた。ひょっとしてこれが噂に聞く白い道かと入ってみることにした。
霧で遠くまでは見えないが、大丘陵であることはわかる。歩いているとエゾシカをしょっちゅう見かけた。ノビタキらしき小鳥もいた。霧は濃く、草花がしっとり濡れて美しい。晴れ渡った雄大な景色を期待して宗谷に来たのだが、こうした景色も宗谷らしい美しさだろう。
またキタキツネに出会った。道路で見かけた地点から数キロ離れているのでまさかとは思うが、先ほど出会ったキタキツネに似ている。我々をじっと観察している。
このまま進めば海岸線の道路に出ると思っていたが、もう少しと言うところで行き止まりになってしまった。仕方なく、来た道を引き返した。往復13㎞の霧に包まれたポタリング。それはそれで楽しいものだった。
【増毛へ】
9時前に自転車を車に積み、増毛に向かった。途中、電線にたくさんの鳥が止まっているのを発見。おそらくコムクドリとムクドリの群れだと思われる。この辺りの原野はどこも美しい。
13:00ごろ増毛町に着いた。まずは昼メシ。「まつくら」で天ぷらを食べた。食後は町内を散策。もちろん國稀酒造も訪れました。
この日は小樽まで移動し、市内のホテルに宿泊。明日は積丹に行く予定である。穫れたてのウニを食べるのが楽しみだ。(つづく)