2020/11/15
13日からの山陰ツーリングも今日で3日目。今日の夕刻に隠岐の島の旅から本土に帰ってきた。一緒に走った仲間5人に別れを告げ、私は松江に泊まった。今晩から松江に2泊、益田に1泊し、夜は居酒屋めぐりをするつもりである。
19:00過ぎに松江駅近くのビジネスホテルに入り、ひとっ風呂浴びて町に繰り出した。目的地は居酒屋『やまいち』である。過去に何度も訪れた居酒屋だが、松江に来てここを外すわけにはいかぬ。
店を訪れたのは20:00頃だったと思う。席が空いているかどうか不安だったが、丁度、帰った客と入れ替わりだったようで、真ん中あたりの席が空いていた。
まずは生ビールと「分葱のぬた」を頼む。続いてメバルの煮付け。酒は「豊の秋」の燗を2合。
席の目の前にあるホシザキの冷蔵庫には「吉酔連」のステッカーが貼ってある。ご主人に「剥がさずに貼ってありますね」というと、ご主人はにっこりしながらこくりと頷いた。「そのステッカーは何?」とお隣のお客さんが尋ねてこられた。どこかでお見かけした方だと思っていたら『中村バー』のマスターだった。今日はバーを閉めていらっしゃるようで、この店で飲んでいらっしゃったのだ。
簡単に「吉酔連」の説明をしておいた。
「兵庫県姫路市あたりに棲息する酒呑みのグループ。無類の酒好きにして居酒屋を選ぶ確かな目を持つY隊長がメンバーを率いている。全国の居酒屋を飲み歩き、気に入った居酒屋にこのステッカーを強引に貼って帰るという習性を持つ。居酒屋と酒を愛する気持ちは純粋かつホンモノだが、かなり迷惑なヤツらかもしれない」と。ニコニコして聞いていらっしゃった。「吉酔連」が今度、松江を訪れることがあれば『中村バー』にもご挨拶に伺うべきだろう。しかしバーの店内にステッカーはいただけないので、そのへんはわきまえて自重していただきたい。
「肉豆腐」を注文し、ごはんとしじみ汁を添えてもらって〆とした。いつもながらうまい。他の席から「焼めし」の注文があった。何度も来ていながら「焼めし」「焼うどん」「焼そば」の札がかかっているのを見落としていた。次はそうしたメニューも〆に試してみたい。
ごはんがたっぷりだったのでお腹はいっぱいである。すぐ近くにある『中村バー』も閉まっている。せっかくの良い気分を他の店で壊したくない。今夜はそのままホテルに帰ることにした。帰り路、松江新大橋からの景色も見慣れたもの。私にとって松江は通い続けるうちにいつの間にか心安らぐ町になっている。今夜もまた幸せな夜であった。