2021/02/13
立春から十日ほど経ちました。今日は春の到来を感じさせるうららかな日和。我が家の座敷にお雛さまがお目見え。毎年この時季になるとつれ合いが飾ります。私にはとてもそんな面倒なことはできません。男と女は別の生きものです。こんな風に言うと「女性蔑視ではないか。陽太朗よおまえもか!」とお叱りを受けそうですが、逆です。よくそんなことが出来るな、すごいな、えらいなとあがめておるのです。森さん発言のように炎上しては大変です。そこのところお間違えなきようお願いします。
考えてみれば、森さんもお気の毒に。あくまで想像ですが、森さんはご自分では決して女性「蔑視」などしていないと思っていらっしゃるはず。「別視」しているだけだ、行動の傾向が違うと言いたいだけなのだと。おそらく家庭では奥様を大切にし、あがめ奉っていらっしゃるのではないか。問題はそうした科学的に確認されてもいない性差を、公の場で口にしてしまったこと。これまでの経験からそう思うのは個人の勝手だが、それを公の場で、それもオリンピック組織委員会会長の立場で言ってしまったのはまずかった。それはあくまで個人の狭く限定的な経験の中から出て来た女性の行動傾向であって、それを一般に帰納的推理してしまうのはちょっと無理があったのではないか。あくまで自分の胸の内にとどめておくべきだったのでしょう。今の世の中、「性差」に関する問題は極めてセンシティブ。立ち入り禁止区域です。あ、私もちょっと立ち入りすぎましたね。地雷を踏みかけていますね。もう踏んでしまってますか? これ以上はやめときましょう。
ひな飾りを見て「春が来た」と心浮き立つのは男の私も同じ。よし、「今日は山間の村を走ってみよう。ランチも外で食べよう、中華にするか」と宍粟市方面に向かった。なぜ中華なのか。別に理由はない。単に今日の気分なのだ。
走ったコースは家から三木山崎線を宍粟市へ。山崎町に入ったら揖保川の支流である井沢川沿いに山間を北上する。井沢川に入ってから15km以上遡って岩上神社にお詣りして引き返した。道はもう少し奥までありそうだったが、ほぼ自転車で行ける限界近くである。
天気は上々、気温は4月上旬並みで汗ばむほどだ。道端に小さな花が咲いている。オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ。春の到来を告げる草花だ。
岩上神社は、人家のない山奥にあり、名のとおり神社のそこかしこに巨岩がある。シンと鎮まった佇まいで、時折聞こえる小鳥の鳴き声とキツツキのドラミング意外は風の音のみ。参詣者は私だけ。森の空気で心も体も清められた気分であった。
岩上神社からの折り返しは下りを存分に楽しんだ。風を切って走る幸福感は、その前に息を切らせて上った高度のご褒美だ。伊水小学校を過ぎた辺りで右折し、西へ向かい峠越え。県道53号線沿いにある中華料理店『福籠(ふくろう)』で昼メシを食った。店の看板に餃子屋とある。どうやら餃子がウリの店のようだ。ひととおりメニューに目を通し、餃子を二人前と「天津丼」を注文した。餃子も好きだが「天津飯」は私の大好物なのだ。塩だれと味噌だれ、二つの味で食べる餃子はなかなかうまかった。塩だれに胡椒を効かせるとなおうまい。
満腹になった後は、往路と同じく三木山崎線を家方面に走った。家に帰る前に壺坂酒造に立ち寄り「雪彦山 山廃純米」を買う。「雪彦山」の山廃純米は今年はじめてだと思っていたが、昨年も少量だが造ったのだとか。ただ、すぐに売れてしまったので、あまり知られていないという。壺坂酒造の蔵つき酵母がどんな味を醸しているのか、飲むのが楽しみである。