佐々陽太朗のチャリチャリ日記

人生いたるところに夏休みあり。佐々陽太朗の自転車日記。60歳と6ヶ月で仕事をリタイア。目指すはピンピンコロリ。死ぬまで元気なジイサンでいたい。輪行自転車旅、ポタリング、日々のトレーニングなど。

境港~弓ヶ浜サイクリングコース~日野川~伯耆溝口~桝水原~大山寺_チャリンコ・ツーリング

2021/03/08

 昨夜は境港市のホテルに宿泊。昇る朝日を見ることが出来るかもしれないと夜明け前にホテルをでた。しかし今朝は厚い雲に覆われている。まあ、山陰地方の朝はこれがあたりまえ。

 今日は車を駐車している県営大山第1駐車場まで戻らねばならない。下りから始まるサイクリングは上りで終わる。これは不可避であり、「運動不足は肥満になりがち」ということと同じぐらい明々白々な事実である。考えてみれば昨日、下り坂を颯爽と下りたとき、その爽快感は大きな負債であったのだ。借金は返さねばならない、上りの苦しみと汗をもって。

 今日は弓ヶ浜サイクリングコースを皆生方向へ走り、日野川を遡り、伯耆溝口からは大山寺に向かってひたすら登る。出発地点は海辺で標高はゼロに近い。大山寺まで850m近く上ることになる。伯耆溝口あたりからは我慢我慢のサイクリングだ。我慢して踏まねば前に進まない。踏めなくなれば、押してでも前に進む。それしかない。

 今日走った距離は43.88km、累積高度上昇873m、最高高度844m、消費カロリー1,627kcal。高度チャートを見て判るとおり、走行距離20km~30kmあたりは日野川沿いに遡るゆるやかな上り、30kmからは伯耆溝口あたりから桝水原まで上り傾斜がきつくなる。桝水原を過ぎたあたりが今日の最高高度844m地点である。

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 今日の弓ヶ浜の日の出時刻は6:26。6:20に浜辺に出た。雲が厚くお日様を拝めそうにない。諦めて弓ヶ浜サイクリングロードを皆生方向へ走る。

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 7:30、吉野家431号線米子店で牛丼の朝食。テイクアウトを考えていたが、すいていたので店の中で食べる。「アタマ大盛りBセット」を注文。「アタマ大盛り」とは並盛りサイズの牛丼の具だけを大盛りにすること、Bセットとはこれに味噌汁とお新香をセットしたもののことである。これにテーブルに備え付けの紅生姜をてんこ盛りにするのが私の定番です。紅生姜をたっぷり載せたこの味がイイ。「コイツ、なんぼほどのせるねん! (`-´メ) プンッ」という店員の冷たい視線に屈してはいけません。強烈な視線を知らん顔でいなしつつ、せっせと牛丼のうえに盛っていくことが肝要であります。吉野家の紅生姜用のトングがまたつまみにくく出来ている。生姜を挟む先があまり開かずギザギザが付いていないので、生姜を少量しかつまめないのだ。このあたりに吉野家の原価低減戦略が感じ取れる。これもひとつの企業努力のかたちである。一年近く前まで企業人であった私はこれに文句を言う気は無い。ただ吉野家ホールディングスに、そんなことをしても私の紅生姜愛の前には全く意味がないと思い知らせるのみ。吉野家の紅生姜は通販でも販売している。値段は販売店によってまちまちだが、だいたい60g入りが450円程度(送料別)である。通常の丼一杯分ちょい載せが3g程度なのだが、おそらく私はその10倍=30gは載せる。それを牛肉と玉ねぎの具と一緒に口に頬張る。当然、ごはんは箸ではつまめない。私は不器用で牛丼の具とごはんを終わりの方までバランスよく食べることが出来ず、具の大半がなくなってもごはんは半分以上残ってしまう。牛丼の具と紅生姜とが8割方胃に収まったところで、ツユがかかったごはんを残った具と紅生姜一緒くたにワシワシとかっ込む。二口もかっ込むともう残っているのはごはんだけ。ここで追い紅生姜となる。もう一度先程と同じくらいの紅生姜(おそらく30gほど)をせっせと載せるのだ。このときも店員と目が合わないようにする。都合、紅生姜だけで400円~500円分を食べてしまうことになる。ハッキリ言おう。「紅生姜を載せない牛丼」と「具を載せずにツユをかけただけだが紅生姜をたっぷり載せた牛丼味の紅生姜丼」のどちらかを選べと言われれば、私は後者を選ぶ。その選択に躊躇はない。つまり私は紅生姜とごはんを食べに吉野家に入っているのだ。牛丼を注文するのは紅生姜を好きなだけ食べる権利を買っているに過ぎないのである。食べ終わって勘定をするとき、私の目は泳いでいる。紅生姜を好みの量だけ載せることはけっして不正ではない。正当な権利の行使だ。そこに後ろめたさはない。しかし私は知っている。店員の努力によって大きな紅生姜の入れ物の中身は、常にたくさん入っている状態に保たれていることを。入れ物の中身が半分以下になっているのを私は未だかつて見たことがない。吉野家の店員は忙しい。その忙しい中、新たな客が気持ちよく食べられるように、しばしば紅生姜を入れ物いっぱいの状態に注ぎ足しているのだ。紅生姜をたくさんトッピングしたことに後ろめたさはないが、店員の仕事を増やしてしまったことに対する申し訳なさはある。580円の支払いに千円札を出して「釣りはいらねえよ」と心付けしたいくらいなのだ。私が吉野家の店員に目を合わせるのは「いらっしゃいませぇ~~~」の声に頷くとき一回切りである。何はともあれ、好物の紅生姜のせごはんを腹一杯食べた。テイクアウトならこうはいかない。めでたしめでたしである。「お嬢さんや、あなたの仕事を増やしてしまいましたな。申し訳ない」と心の中で詫びながら店をあとにした私である。

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 8:00、弓ヶ浜サイクリングコース終点である日野川河口。

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 日野川対岸の遙か向こうに見える大山は未だ雲に覆われている。

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 日野川を遡る道路は交通量が少なく快適に走れる。遙かかなたに陽が差すあたりが桝水原であろう。これからあそこまで走るのだ。

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 9:10、伯耆町小野バス停で飲水タイム。このあたりから上り傾斜がはっきりしてくる。全国どこに行ってもバス停のある風景にほっと心が和む。三十数年間の仕事人生の中で刷り込まれた感情だ。

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 9:40、伯耆溝口から大山に向かう道は傾斜がきつく、米子自動車道溝口ICの手前で早くも息が上がる。気温は低いがかなり汗をかき始めたのでジャンパーを脱ぎ半袖服に着替えた。

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 10:10、金屋谷あたり。大山の姿がだいぶハッキリ見えてきた。老体に鞭打つが上り傾斜なので遅々として進まず、まだまだ遠い。

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 10:30、標高600mは越えた。大山がかなり近く見える。しかしまだ200mの高さを上る必要がある。踏んでは押し、押しては踏むの繰り返し。

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 11:15、ようやく桝水原に到着。標高は800m近い。もうすぐだ。

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 11:40、大山寺下の大山寺橋に到着。

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 県営大山第1駐車場に駐めた車に自転車を積み込んで帰る予定だったが、考えが変わった。せっかくここまで来たので車で松江へ行きもう一泊することにした。今日半日、上り坂をがんばった褒美が欲しい。うまい酒ぐらい呑みたいではないか。よし、居酒屋に行こう。新型コロナ自粛が求められる折、飲食は気をつけなければならないが、もし店が混んでいたら別の店を探そう。今夜は独り呑み一時間酒三本勝負だ。

 それについては別ブログに書く。(下のリンク)

jhon-wells.hatenablog.com