2021/10/19
昨夜はぐっすり眠り、今朝も心地よい目覚めだ。腹も減っている。家から持参した野菜と東川町で買った玉子、パン、ソーセージなどで簡単な食事を済ませた。これといって贅沢なものはないが、これが滅法うまい。食材の良さはもちろんだが、旅先の弾んだ心がそう感じさせるのだろう。
北海道到着してから冬模様の天気が不安定だが、今日一日はほぼ雨または雪が降ることはなさそうだ。つれ合いの希望で旭山動物園に行くことにした。旭山動物園には昨年の夏、当地を旅行したときに行った。しかし、その時は午前中忠別川を下って旭川に行き、『自由軒』で昼食を食べたあと旭山動物園に行ったので入園したのは14:00ごろであった。つまり時間不足で動物園を堪能し尽くしたとは言えない。動物好きのつれ合いとしては些か不満であったようだ。従って、今日は丸一日旭山動物園にあてることにした。私としても昨年訪問時には生まれて間が無く未だ名前が決まっていなかったカバの子に会いたい思いがある。動物園再訪に異存は無い。
移動手段はもちろんロードバイクである。美しい景色を眺めながら風を切って走るのは、時間と労力をかけてもそれだけの価値がある。せせこましい本州のように、自動車に悩まされることも少ない。道は広いし、幹線を避ければあたかも自転車専用道路のように走れる。まっすぐな道に前、左右の開けた視界、大自然の織りなす風景はまさに眼福そのもの。目的地を定めずに一日中、気の向くまま走っても充分愉しめ退屈することがないほどである。寄り道せずに旭山動物園に行くのがもったいないほどだが、今日は動物園見学に集中することにした。
東川町を出て北に向かって農道を走っていくと、近隣の紅葉した山の向こうに大雪山系がハッキリと見える。数日前に降った雪がまばゆい。
10kmと少し走ると旭山動物園に到着。まずはもぐもぐタイムをチェック。動物たちが飼育スタッフに食べものをせがむ様子はユーモラスでかわいいので必見である。
トイレに入ると「カバのまき糞」の注意書きがあった。旭山動物園には親子三頭のカバがいる。父は百吉(ももきち)、母は旭子(あさこ)、そしてその子が昨年の1月に生まれたのだが、昨年7月に当園を訪れた時には未だ名前がついていなかった。確かメスだったはず。何という名をつけてもらったのだろう。昨年はまだ小さくコロコロしていたが、もうかなり成長しているはず。どんな姿になっているのか楽しみである。最近、飛距離を伸ばしているという百吉のまき糞には要注意。ゆめゆめ警戒を怠ってはならない。
ライオン。
エゾヒグマ。
キングペンギン。茶色いもふもふのでっかいのはキングペンギンの子。ふ化してから四ヶ月ぐらいで大人と同じ大きさになるというが、どう見ても大人より大きいではないか。いったいどういうことなのか。
ペンギンのもぐもぐタイム。飼育スタッフがバケツを持って現れるとトコトコ歩いて魚をもらいに行く。飼育スタッフはどのペンギンが何匹食べたかを記録していく。一見して種の違いは私にも判るが、個体ごとは見分けがつかない。タグがついてはいるものの、よく見分けがつくものだ。
ボルネオオランウータンのもぐもぐタイム。食べ終えたあとは我々の頭上を盛んに動き回っていた。落ちることはないのかと心配したが、そんなどんくさいヤツはいないのだとか。しかしおしっこは落ちてくるかもと聞いたので、慌てて場所を移動した。
シロテナガザル。
ブラッザグエノン。
アビシニアコロブス。
私のもぐもぐタイムは東門にあるレストラン『カムイチカブ』で「豚丼」を食す。ごくごくタイムと言うべきか。
レッサーパンダのもぐもぐタイムに人が集まる。頭上を渡るかわいい姿に上を向いてポカンと口を開けている人もいる。余計なお世話かもしれないが、小水をかけられはしないかとハラハラした。
ヌマルネコ。
シンリンオオカミ。
タンチョウ。
いよいよカバである。昨年はまだ幼かったカバがものすごく大きく育っていた。名を「凪子(なぎこ)」と付けられていた。父・百吉、母・旭子、娘・凪子。いいではないか。母といっしょにプール内をぐんぐん泳ぐ元気な様子が微笑ましい。プール内は泳ぐというより走っている感じ。
ジェフロイクモザル。尻尾が五本目の手足といわれるほど器用。
一日がかりで動物園を愉しんだ。童心に戻った。というより大人も愉しめる動物園である。
今日のアクティビティーはロードバイクは旭山動物園への往路、復路あわせて27.72km。旭山動物園でのウォーキング5.36km。