佐々陽太朗のチャリチャリ日記

人生いたるところに夏休みあり。佐々陽太朗の自転車日記。60歳と6ヶ月で仕事をリタイア。目指すはピンピンコロリ。死ぬまで元気なジイサンでいたい。輪行自転車旅、ポタリング、日々のトレーニングなど。

四国八十八ヵ所自転車遍路旅(内子町『沖野月美堂』の柏餅、砥部町猫屋敷の危機、安息の『ガーデンタイム』)

2022/05/05

 昨日から『民宿みやこ』に宿泊。朝食は6:30から。惣菜に漬物、生卵に白ごはん、味噌汁といった内容。決して豪華ではないがおいしかった。ごはんはたっぷり。我々以外に三人のお客さんがあったようだが、全員歩き遍路。お一人は女性だったが、ごはんを残すことなく平らげている。やはりこれぐらい食べないと歩けないのだろう。


 6:52『民宿みやこ』を出発。昨日「第43番札所・明石寺」を参詣しているので、そこは素通り。大洲市を抜けて松山にいたる国道56号を北上する。久万高原町にある「第44番札所・大寶寺」へは明日に参詣するつもりなので、今日はその手前内子町の民宿を予約している。そこまで60km強の距離。大洲市に入るときに長い下り坂、あとはゆるやかな上り坂になるが、ゆっくり走っても余裕のある行程である。

 8時頃、登坂峠(鳥坂トンネル)を越えると大洲市まで下り坂。今日も天気が良く見晴らしが良い。

 8時半頃、大洲城が見えてきた。

 9時半頃、内子町の街並み保存地区に着いた。順調である。大正ロマンただよう街を散策することにした。

 お昼頃までゆっくり体を休めた。街中にある和菓子屋さん『沖野月美堂』に売っていた柏餅を昼食代わりに食べた。かわいらしいおばあちゃんが作った柏餅はたいそうおいしかった。今日は5月5日、端午の節句である。

 

 12:40ごろ、再び自転車に乗り今日の宿をめざす。道は内子町から松山にいたる国道379号。ゆるやかな上り坂が続くが、たっぷり休憩したのでペダルは軽い。

 14:50、予約していた砥部町の民宿に着く。少し早かったがおとないを入れると部屋に通してくれた。

 ここで困ったことになった。思えば玄関を入ったときになんとなく掃除が行き届いてないような、なんとなく匂いがするような、違和感があったのだ。我々が通された部屋には、蒲団が敷いてあり、テーブルの上にお茶の用意がしてあった。ごく普通の状態だったのだが、隣の部屋から猫の鳴き声がする。それも複数。なんとこの宿は猫邸であった。ガリガリとひっかく音がひっきりなしに続く。鳴き声はやまない。そのうちつれ合いが咳き込みはじめ、咳が止まらなくなった。これは大変と後先考えず、この宿を辞去することにした。宿泊料は正規の値段をきちんと払い、我々は猫が苦手なのでと理由を述べて出てきた。

 宿を出て、少し離れたところまで行き、近くの遍路宿を探した。すぐ近くにもう一軒あり、そこに電話をしたが満室で受けられないという。素泊まりでどんな部屋でも良いからと頼んでみたが、どうしてもムリだという。諦めてまだまだ距離があるが「第44番札所・大寶寺」の近くの『ガーデンタイム』というホテルに電話した。差し迫ってからの予約になったが部屋が空いており、快く受けてもらえた。良かった。

 GoogleMapで徒歩ルートを検索すると19kmほど、600mばかり上りになるが2時間はかかるまいと見当をつけ出発した。道はけっこうな上り坂でキツかった。一旦、休憩モードに入っていただけに、精神的にも体力的にも応えた。途中、遍路道の案内がある分かれ道があった。たまたま、少し手前で畑仕事の住人がいらっしゃったので訊ねると、遍路道の方が距離はかなり近いが自転車を押してはムリだという。やむなく遠回りの自動車が走れる道を行くことにした。4kmほど遠回りすることになったが、これが良かった。起伏のない走りやすい道で、体は楽であった。もし距離が短いからと遍路道を行っていたら、途中でにっちもさっちもいかなくなり、結局元の道に戻らざるを得なかっただろう。正確な情報を教えて下さった地元の方に感謝感謝である。

 走行距離は合わせて88.15km、総上昇量887m。

 17:45 無事『ガーデンタイム』に到着し、缶ビール2本をがぶ飲み。汗に濡れた服も洗濯し、シャワーを浴び、おいしい夕食をいただいて爆睡した。