佐々陽太朗のチャリチャリ日記

人生いたるところに夏休みあり。佐々陽太朗の自転車日記。60歳と6ヶ月で仕事をリタイア。目指すはピンピンコロリ。死ぬまで元気なジイサンでいたい。輪行自転車旅、ポタリング、日々のトレーニングなど。

姫路赤十字病院前『手打ちうどん錦』

2024/05/14

 今日は年一回の上部消化管内視鏡検査の日。私は酒を飲むからだろう、それも強い酒を生でやることもしばしばだから食道や胃が荒れる傾向があるようだ。数年前に腫瘍マーカーだかなんだかが陽性になり、再検査した方が良いといわれ、姫路赤十字病院を紹介してもらって内視鏡検査をした。するとその結果、癌はなかったものの、かなり炎症があり食道癌あるいは胃がんに進行する危険が高いと言われた。出来れば酒を控えるように言われたのだが、それは出来ないと先生にきっぱり伝えると、では年に一回内視鏡検査をしましょうということになったのである。控えろと言われた酒を控える気がないということは、それが禍して命を縮めても致し方無いということだ。なのに病を怖れて検査を受けるなど、矛盾も甚だしい。分別ある大人のとるべき態度ではないだろうことは良くわかっている。しかし私はそうした矛盾をかかえた人間である。卑近な例を示せば、健康のために体を動かそうとサイクリング中にコンビニで甘い甘いクリームパンなどを食しつつ、内臓脂肪を減少させる効果があるとされる特定保健用食品カテキン茶などを飲むといった恥知らずの行動をとったりする。内視鏡検査にしても、食道癌になったらなったで致し方なしと酒を飲み続けるなら、苦しい思いをしてしかも金まで払って検査などしなければ良いのだ。しかし私はまた、人の親切な忠告には素直に従う人間でもある。自分で言うのもなんだが、素直で愛すべきキャラなのである。というわけで今年もまた検査を受けるべく姫路赤十字病院にやって来た。滅多に病院に来ることがないので、入り口に貼られた「院内ではマスクをせよ」との張り紙にはたと戸惑い、病院職員さんのお手を煩わす。機械での受付にどうしたものかとあたふたしていると、横にいた診察を受けに来ているらしいお姉さんに助けていただく。診察室に案内いただく途中に二度も「おトイレは大丈夫ですか」と看護師さんに声がけいただく。私はそんなに頼りないジジイに見えるのかと、内心嘆きながらも、「ハイ。大丈夫です。ご親切にどうも」と愛想笑いで返す。自分で言うのもなんだが、なかなか素直で愛すべきキャラである。検査中げぇげぇ言っている私の背中を可愛らしい看護師さんがやさしくさすってくれる。そういえば技師さんも若い女性で優しく接してくださった。検査中、私の不安を取り除くべく進行状況を優しく説明し、いたわりの声がけをいただく。管を飲んでいるのだから応えようないのに、「あ」とか「う」とか声にならない声をだそうとする私に「お返事はしなくてよいですよ~~」とやさしく微笑んでくださる。(技師さんの顔は見ていないがきっと微笑んでいた) 何度も言うのもなんだが、私はなかなか素直で愛すべきキャラなのである。

 検査は10時前に終わり解放された。昨日夕方に食事したきり水しか飲んでいないので腹が減っている。そういえばこの病院のすぐ西に『錦』といううどん屋があったなと思い、店が開くまで夢前川の土手で本を読んで過ごすことにした。『錦』はたまたま視たYouTube動画で知った。なんでも先代からの習慣で日に二回、厨房を丁寧に掃除するのだとか。動画はかなり前に視たので、記憶はあやふやだがそれを視て行きたいと思っていた店だ。

 11頃、店に行くと既に開店していた。ここは10時開店のようである。入り口にあった「本日のサービス定食」を注文する。海老天とじ丼、うどん、小鉢、香物、甘味のセットが1,100円。うどんはコシはほどほどのもっちりしたもの。こだわりのうどん屋にありがちなコシが強すぎるものではなく、姫路のうどんらしい柔らかさがかえって良い。出汁はうまい。隣の客の注文した蒸し穴寿司がやけにうまそうだ。今日はサービス定食で済ませたが、次は蒸し穴寿司を食べることとしよう。

 帰り路、通りがかったヤマサ蒲鉾の睡蓮が数日前より花が増えていた。いよいよ初夏である。