2024/06/27
週に一回、広畑のトレーニングセンターにストレッチを中心とした教室に参加するため通っている。今日はその日にあたるのだが、どんより曇ってはいるが雨は降らない様子なのでロードバイクで行くことにした。行き帰りちょうど良い運動になるし、路沿いに咲く花も楽しめる。
往きは夢前川左岸を走り、復りは右岸を走った。ちなみに川の右左は、上流から下流に向かって右側が右岸、左側が左岸と決められている。右左でいえば北を上にした地図で京都の右京区は左側に、左京区は右側にあって、なんだか逆に感じてしまうのだがこれにも理由がある。平安京の北側に設けられた天皇がお住まいになる内裏から、南に向かって都を見渡した天皇の視点を基準に決められたのだとか。「天子南面す」という古来からの中国のしきたりに倣って平安京が作られたのだ。また酒好きのことを俗に「左党」あるいは「ひだりきき」というが、これも「天子南面す」という決まりから発しているという説がある。私はこれをついこの間読んだ本『池波正太郎指南 食道楽の作法』(佐藤隆介:著/新潮文庫)を読んで知った。その部分を引く。
池波正太郎は酒好きだった。・・・・・・(中略)・・・・・・こういう酒好きのことを俗に「左党」といい、「ひだりきき」ともいう。これの出処は中国の古礼を集大成した『礼記』なる書物である。
その一節に酒や食物を勧める場合、どのように卓に配置したらよいかというくだりがあり、「酒在東 醤在西 所謂左酒右醤是也」と教えている。天子は南面するという決まりから、東は左、西は右ということになる。つまり酒は食卓の左手に、醬(肴の意)は右手に置くべしと。
ここからもっぱら左手をきかせる人、即ち酒好きということになったわけだ。
ちなみに「左党」「ひだりきき」の由来には別の説もある。江戸時代、大工や鉱夫は、右手に槌、左手にノミを持つことから、右手の事を槌手、左手の事をノミ手と言った。「ノミ手」と「飲み手」のゴロ合わせで酒好きを「左党」「ひだりきき」と呼ぶようになったというわけだ。まあ、どちらでも良いことだ。私もまた酒好きであり「左党」「ひだりきき」と呼ばれても不思議ではない。ただ決して「左翼」などという忌まわしい呼び名と間違えないでいただきたい。
走ったルートは下の地図のとおり。往路は22.7km、復路は24.9km、合計47.6kmの道程。その間にトレーニングセンターで1時間体操したので、ちょうど良い運動になった。
この時季にポタリングしていると目につく花は蓮と紫陽花だ。夢前川沿いではヤマサ蒲鉾さんの北に蓮の田があり、今がちょうど見ごろを迎えている。また紫陽花はそこかしこで見かける。ただ先週あたりが一番色鮮やかな時季で、やや色褪せかけた感がある。それでも充分に鑑賞に堪える美しさだ。それらの花の写真をアップしておく。