2021/10/10
備中高梁サイクリングの二日目。昨夜はラ・フォーレ吹屋に宿泊した。レストランが開くのが8時からというので、朝飯前にふるさと村を散策した。未だ観光客がいない静かな街並みを見ることができた。
いつものことだが朝飯はしっかりと食う。昨日はかなり疲れたし、夕食もお腹にもたれるほどたくさん食べたが、朝には旺盛な食欲がある。これがサイクリングの良いところでもある。車や鉄道での旅行ならこうはいかない。
9:00に宿を発つ。
目の前をレトロなバスが通り過ぎた。旧高梁市立吹屋小学校の前を走るバスに、また昭和にタイムスリップした錯覚に陥る。
開店早々の土産物屋で吹屋のトウガラシで作った「紅てんぐ」という柚子唐辛子を土産に買う。ピザやパスタに合うそうだ。食べてみるのが楽しみである。
吹屋から新成羽ダムまでの12kmほどは下りばかり。ふるさと村を後にしてから、新成羽ダムにさしかかるまで一度もペダルをこぐ必要のない下りである。昨日こつこつため込んだ高度を、今日一気に使い果たす快感。昨日が蟻なら、今日はキリギリスだ。
新成羽ダムからは成羽川沿いに走った。これ以上望めないほどの快晴に、空が、山が、水が目を愉しませてくれる。
正午前に高梁市成羽美術館にさしかかった。大名屋敷跡の石垣が残り、その上にコンクリート打ちっぱなしの建物が建っている。いかにも安藤忠雄氏の建物だ。展示は「江戸庶民の美 大津絵と浮世絵版画 -幻の東海道五拾三次-」。歌川広重の浮世絵版画「東海道五拾三次」と、その東海道の宿場町 大津で旅人に売られた土産絵「大津絵」の展覧会である。「東海道五拾三次」の版画に現在の写真が添えてあったが、全く別の風景になっている宿場があれば、面影を残す宿場もあって興味深い。
美術館の外にあるトイレが斬新だった。
昼メシは蕎麦にした。美術館からほど近い蕎麦屋『花野』で「鶏せいろ」(1,000円)をいただいた。地元岡山の鶏と黄ニラの漬け汁がうまい。蕎麦もコシがあって美味。
13:50ごろ車を駐めていたところに帰着。ロードバイクを車に積んで福山経由で家に帰った。今日の走行距離40.23km、高度上昇268m、高度下降689mのダウンヒルでした。