2020/10/04
今日の朝トレは一宮町の「山本豆腐店」へ豆腐を買いに行った。コースは砥峰高原越えで行くことにした。家から反時計回りで80km強の距離を一周するイメージである。たかが豆腐を買うためだけに80km走るなんてバカじゃないの? それも高度800mの峠越えなど狂気の沙汰、時間とエネルギーの無駄遣いだ、他にやることはないのかなどと非難囂々の嵐にさらされそうな気もします。しかしそうした批判はあたらない。なぜなら自転車で長距離を移動し買い物をする自由は思想信条の自由、信教の自由、表現の自由、職業選択の自由などとともに日本国憲法に保障されているからであります。自転車で移動し買い物をする自由だと?そんな自由は学校で習ったことはおろか見たことも聞いたこともないぞ、根拠を示せという声が聞こえてきそうです。ならば示そうではないか。
日本国憲法第22条
第1項
何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。
第2項
何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。
どうです。日本国憲法は第1項において居住移転の自由を、そして第2項において海外移住、国籍離脱の自由すら認めているのである。況んや兵庫県内の、それも播磨地方の一時的な移動をやである。どうだまいったか!
とは言え、「バカじゃないの?」という批判は甘んじて受けなければならないだろう。世の中には「坂バカ」という人種がいる。上り坂を好み、あえて急勾配の激坂を選んで走るサイクリストのことである。一種のビョーキかもしれぬ。幸か不幸か今のところ私は坂を避けたいほうである。しかし日頃トレーニングをするうちに「坂を走ろう、走りたい」という気持ちがほんの少しだが芽生え始めている。このような生活を続けていると、いずれ私も坂を好み、坂を求めてやまない「坂バカ」になってしまうのだろう。生活習慣病というやつである。しかしそれでも良いのだ。一般人から見て「坂バカ」という呼び名には揶揄が含まれているかも知れない。しかしサイクリストが「坂バカ」という言葉を発するとき、そこには富士山よりエベレストより高い”敬意”が込められているのだ。私もサイクリストの端くれ、末席を汚す身である。いつの日にか「坂バカ」というビョーキに罹ってみたいのだ。