佐々陽太朗のチャリチャリ日記

人生いたるところに夏休みあり。佐々陽太朗の自転車日記。60歳と6ヶ月で仕事をリタイア。目指すはピンピンコロリ。死ぬまで元気なジイサンでいたい。輪行自転車旅、ポタリング、日々のトレーニングなど。

チャリンコで東北へ(8日目は鉄道輪行で鶴岡まで移動、夜は『すたんど割烹みなぐち』)

2024/04/03

 チャリンコで東北へ行く旅、8日目は柏崎から鶴岡までワープ。今日の新潟地方の天候があまり良くないので輪行して鉄道移動したのだ。新潟や村上にも行ったことがなく興味津々ではあるが、体を休める日と割り切って一気に山形県鶴岡市に行き、鶴岡で二泊することにした。鶴岡市といえば藤沢周平の出身地。ファンとしては小説舞台となった庄内にゆっくりと滞在したい地でもある。

 7:00に朝食をいただき、早々に宿を出発。余裕を持って輪行の荷造りと乗車券の発券をしてしまい、駅でゆっくり本でも読んで発車時刻を待つことにした。今乗っているグラベルロード(BASSO)を輪行袋に収納するのは初めてなので手間取ることも想定してのこと。前に乗っていたロード(bianchi)はクイックリリース式で輪行には慣れっこだが、スルーアスクル式には不慣れというか未経験だ。事前にYouTube動画で充分予習してきたが、若干の不安がある。しかもブレーキがVブレーキではなくディスクブレーキのものなので若干の気遣いが必要だ。

 柏崎駅に向かう。昨日上越市に入る前からずっと見えていた米山ともこれでおさらばだ。

8:45 柏原駅に向かう途中、原酒造の前を通りがかった。この蔵の醸す酒「越の誉」は私がまだ20代のころ通い続けた居酒屋に置いていた酒で、それ以来愛飲しているもの。昨夜も飲んだ。

8:50 柏崎駅に到着。輪行準備にかかる。スルーアスクル式といってもそう複雑なことはなく、30分もしないうちに荷造りができた。駅の待合室で角ハイを飲み、本を読みながらゆっくり時間を過ごす。読んだ本は『天ぷらにソースをかけますか?―ニッポン食文化の境界線』(野瀬泰申:著/新潮文庫)、今回の旅先で読もうと家から持ってきたものである。この本の「天ぷらにソースをかけて食べるかどうか?」問題の境界線は糸魚川ー静岡構造線(フォッサマグナの西端)とほぼ一致するということだが、なるほど柏崎はそのすぐ東側に位置し、昨日の夕食に出てきた天ぷらには天つゆが付いていた。本書に書かれたことは事実なのであろう。

 柏崎駅からは「特急しらゆき3号」(11:15発)に乗車し、新潟駅で「特急いなほ5号」に乗り継ぎ鶴岡駅に付いたのは14時30分であった。

 鶴岡駅で自転車を組み、市内を散策し今晩行く居酒屋をどこにするか物色してまわる。

 路地を縫って市内を散策していると『般若寺』に出くわした。立て札がたっており、藤沢周平の『凶刀 用心棒日月抄』に登場する場所だという。定かな記憶ではないが、20年ほど前に読んだと思う。本好き、藤沢周平推しの私にとってはこんなことが溜まらなくうれしい。鶴ヶ丘城跡にある『藤沢周平記念館』へは明日行くことにしている。この寺の近くに『すたんど割烹みなぐち』という居酒屋を見つけた。蔵を改装した造りが良さげだ。今夜はここにしようと決め、宿泊するホテルに向かった。

17:00 『すたんど割烹みなぐち』に入る。

 酒は「初孫」。突き出しに「ホタルイカ、エゴ、ウルイの酢みそ和え」。「エゴ」は初めて食べるが寒天のような食感。やはり海藻(エゴ草)から作るらしい。

 刺身(蛸、平目、まぐろ)。

 豚角煮。うまかったなぁ。

 酒「大山」の燗。

「にしん塩焼き」。白子がたっぷりでうまかった。

 写真は撮り忘れたが、〆は「弁慶飯」。どんなものか知らずに注文したのだが、味噌を塗ったおにぎりに青菜の漬物を巻いて網で焼いたものであった。青菜は「せいさい」と読む。

 酒も料理もたいへんおいしゅうございました。