佐々陽太朗のチャリチャリ日記

人生いたるところに夏休みあり。佐々陽太朗の自転車日記。60歳と6ヶ月で仕事をリタイア。目指すはピンピンコロリ。死ぬまで元気なジイサンでいたい。輪行自転車旅、ポタリング、日々のトレーニングなど。

チャリンコで東北へ(7日目は糸魚川から柏崎へ)

2024/04/02

 チャリンコで東北へ行く旅、7日目は糸魚川から柏崎まで走った。昨日富山県から新潟入りしたのだが、新潟は広い。富山県との境から山形県との境までの海岸線がひたすら長い。柏崎まで行っても新潟に入ってから抜けるまでの距離の三分の一のところでしかない。私にとって新潟を訪れたのは今回が初めてのこと。走っても走っても海岸線、それが新潟の印象だ。 

 今日走ったルートは下の地図のとおり。海岸線の道は国道8号線だが、その8割方の道程に自転車歩行者道が整備されている。関係市町に理解があるのか、県の職員にたまたま自転車愛に満ちた方がいたのか、あるいはこの辺り選出の衆議院議員高鳥修一先生が偉いのか知らないが、富山から新潟にかけての自転車道整備状況はすばらしい。ちなみに私、最近になって高鳥先生が「LGBT理解増進法案反対」姿勢を貫かれたことに感服しております。他にも「憲法改正に賛成」「集団的自衛権の行使を禁じた政府の憲法解釈を見直すことに賛成」「日本の核武装について、今後の国際情勢によっては検討すべき」「原子力発電所を再稼働すべき」「選択的夫婦別姓、どちらかといえば反対」等々、まさに保守本流のご主張、全面的に支持いたします。私が新潟県民であれば、清き一票をぜひ高鳥先生に差し上げたい。そう思っております。

 話がチャリンコから逸れてしまった。今日走った道はちいさなアップダウンが在るもののほぼ平坦で、きつい峠は柏崎市米沢町の聖ヶ鼻のあたりだけ。

 一日の走行距離は約85km、総上昇量568mであった。

 今日の朝食はホテルのもの。ビュッフェ形式だかバイキングだか知らないが、安ホテルの朝飯はこんなものです。「文句を言わずに栄養補給に徹すべし」と心得ております。

 7時過ぎにホテルを出発。糸魚川市内を走っていると「池田屋酒造」があった。そういえば昨夜飲んだ酒はこちらの「謙信」であった。

 糸魚川市中心街を出て国道8号線に出る。

7:30 早川河口あたりから東を望む。方角からして気高い山々は妙高戸隠連山か。知らんけど。

 

 早川を渡るとすぐに「久比岐自転車道」に入る。「久比岐自転車道」は、旧国鉄北陸本線の線路跡地を利用した、国道8号に沿って走る自転車と歩行者の専用道路。糸魚川市中宿から上越市虫生岩戸まで全長約32kmにわたって海沿いを走るルートとなっている。

 

 国道8号線を走る自動車を見下ろすかたちで走るのは気分が良い。

 自転車道にはこうしたトンネルがいくつもある。昔はここをSLが走っていたのだ。

8:30 「道の駅マリンドーム能生」に到着。まず「とっとこ岩」と船「越山丸」が見える。「とっとこ」とは糸魚川あたりの方言でニワトリのことをさすらしい。ニワトリに見えなくもない。「越山丸」は新潟県立海洋高等学校(旧県立能生水産高等学校)の実習船として活躍した船らしい。

 再び久比岐自転車道にもどる。

 自転車道に「全面通行止」の立て看板。見なかったことにして通り過ぎる。

9:00 上越市に入る。振り向けば雪をいただく山、おそらく妙高山であろう。

 煉瓦造りのレトロなトンネル。

 本当に行き止まりになってしまった。今年年明けの大地震で崩れたようだ。

 やむを得ず国道8号線を走り、しばらくして自転車道に戻った。

10:10 上越市直江津の町が見えてきた。町の向こうに「米山」が聳える。

11:00 直江津

 直江津から柏崎へも海岸線を走る。

11:20 上越市大潟区で通りがかりに酒蔵を見つけた。「竹田酒造店」という蔵であった。新潟にはめずらしく甘口の酒らしいが、チャリンコ旅で味見はかなわない。「かにふね」という酒、いずれ取り寄せて飲んでみたい。

12:10 上越市柿崎の「中野茶屋」という定食屋で昼食。たまたま通りがかりに見つけた店だったが、刺身も鶏から揚げのあんかけもあさりの味噌汁もたいそううまかった。

13:00 柏崎市に入る。宿までもう少し、今日は楽だったなと思ったらここからが大変だった。

 米山町に入ってすぐ国道8号線から逸れ旧道を行くことにした。8号線のトンネルは大型車の通行も多いので、できれば避けたい。峠(聖ヶ鼻)を苦労して越えようとしたがどうも道が怪しい。たまたま妙高山と岬の写真を撮っている人を見かけたので、この先を抜けることができるかどうか訊ねてみると、無理だということであった、8号線に戻ってトンネルを通るのが唯一の道だという。なんでも中越大震災までは通行できたのだが、震災で崩れてしまったのだとか。仕方がないのでここまで上ってきたという印に写真だけ撮って、8号線のほうへ下っていった。肉眼では岬の先に妙高山が見えていたのだが、写真では写らないのが残念。

 唯一の通り道であるトンネルはこんな酷い様子。歩行者、自転車用の通路が途中で途切れてしまっている。この先は人ひとりがなんとか歩行できる通路があるのみ。仕方なく車の通行が途切れるのを待って、車道を走り出した。後ろから迫ってくる車の音が圧迫感を増す。

 トンネルを越え、しばらく走って「聖ヶ鼻」を振り返る。なるほどこれは通行できそうもない。

 国道8号線をこのまま走って行くともう二つトンネルを越えなければならないので、もう一度旧道を行くことにした。曲がりくねった道を下ったり上ったり労力がかかったが、そのかわり身の危険はない。まだ予約した旅館に入るには早すぎる時間だ。ゆっくり行けば良い。

15:00 鯨波駅と柏崎駅の間にある旅館に到着。一番風呂に入りゆっくりする。

16:00 夕食。素泊まりのビジネスホテルなみの値段でこの夕食と明日の朝食が付いている。文句なし。酒は「越の誉」の生貯蔵酒を飲んだ。