佐々陽太朗のチャリチャリ日記

人生いたるところに夏休みあり。佐々陽太朗の自転車日記。60歳と6ヶ月で仕事をリタイア。目指すはピンピンコロリ。死ぬまで元気なジイサンでいたい。輪行自転車旅、ポタリング、日々のトレーニングなど。

山陰ツーリング5日目(益田の夜は『田吾作』で)

2020/11/17

 山陰ツーリング5日目。夕方に益田のホテルに入った。この度の旅は自転車ツーリングだが、益田市に来たのは『田吾作』で飲むためである。といって予約はしていない。ひとりカウンターで飲むのだ。空いていなければ仕方がないと割り切って、次善の策も考えている。人気店なので早いにこしたことはなかろうと17:00過ぎに店に入った。

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 靴を脱ぎ、階段を降りるとカウンターがあり、カウンターの向こうは広い調理場が見える。お母さん、お父さん、息子さんが調理する姿と生け簀やガスコンロにかかった鍋が見渡せる。「予約してないのですが」とおとないを入れるとカウンター席を促された。ラッキーである。

 とりあえず生ビールと煮染めを注文。調理場の様子とメニューを見ながら注文を考える。別室のお客さんからイカの刺身の注文があったが、いけるかどうか予約の数と相談している。今日はイカは諦めよう。隠岐の島でもイカが不漁だと聞いた。中国が大小にかかわらず根こそぎ網で獲ってしまうらしい。文字どおり一網打尽というやつだ。困った国だ。

 さればとカワハギを造りにしてもらった。酒は「鍾馗」。昨夜、松江の『利き酒いっこ』でも飲んだのだが、コロナ禍の早期収束を願う島根県の酒蔵が結集して造った酒である。造りに参加した蔵は六つ。桑原酒場(益田市)、若林酒造(大田市)、一宮酒造(同)、富士酒造(出雲市)、石州酒造(津和野町)、池月酒造(邑南町)の純米吟醸酒ブレンドして出来た酒らしい。「鍾馗」の名は中国の故事にある「疫鬼を退け魔を除くという神」から来ており、石見神楽の演目にもなっている。

 うまい肴に舌鼓を打っていると、調理場のお母さんと目が合う。お母さんがにこりと微笑んでくれる。この店の魅力はこのお母さんの魅力でもある。

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 続いては「あわび バター焼き」。もちろん刺身もうまいだろうが、火を通したあわびもまたうまい。酒は「環日本海 やさか仙人」を燗で二合。こう肴がうまいと酒がスイスイ喉をとおる。夢心地である。

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 うまい肴と酒を堪能した。長っ尻はよろしくない。〆に先ほどのカワハギのアラを味噌汁にしてもらい、おにぎり二つを食べた。この味噌汁のうまいのなんの。再訪を期して店を出た。

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