佐々陽太朗のチャリチャリ日記

人生いたるところに夏休みあり。佐々陽太朗の自転車日記。60歳と6ヶ月で仕事をリタイア。目指すはピンピンコロリ。死ぬまで元気なジイサンでいたい。輪行自転車旅、ポタリング、日々のトレーニングなど。

阿蘇を走るツーリング(3日目は阿蘇パノラマライン南ルートを走る)

2023/10/27

 熊本県道28号(熊本高森線)を走り『道の駅 あそ望の郷くぎの』をめざしていると日の出の時刻を迎えた。折しも南阿蘇駐車場にさしかかったところ。ちょうど良いと思い写真を撮った。阿蘇は美しい。刻々と変わる景色を眺めつつ、出発前に買っておいたおにぎりを頬ばった。ただのコンビニおにぎりもこうしたところで食べると格別な味に感じるもの。贅沢なひとときを過ごした気分。

 今日のサイクリング、出発地は『道の駅 あそ望の郷 みなみあそ』。コスモスとコキアが見ごろであった。

 県道39号(矢部阿蘇公園線)を北上すると「池の川水源」があった。昨日は「白川水源」の近くにある酒蔵『山名酒造』を訪れたが、なるほど南阿蘇は水の生まれる里であるらしい。

 南阿蘇村から北へ、砂千里ヶ浜、阿蘇中岳火口、草千里ヶ浜へ至る道(県道111号)は阿蘇パノラマラインと呼ばれる登山道路だ。『道の駅 あそ望の郷 みなみあそ』を出発して県道39号を北上し、阿蘇パノラマラインを約23㎞ひたすら登る。阿蘇の中心を南北に走る謂わば阿蘇のメインルート。高く高く登って行くにつれ、眼下に盆地が拡がり、岩と砂と噴煙の火山、ススキの草原とまさに大パノラマの拡がる絶景ルートに上り坂のつらさも忘れる。

 走り始めてから2時間を過ぎたあたりで急に天気が悪くなった。出発時には青空だったのだが、やはり山の天気は気まぐれだ。カッパは持っていたが、ちょうど『牧野展望所』あたりにさしかかっており、道路左手に「池ノ窪ふれあい交流館」の建物があったので雨宿りすることにした。この建物は今は使われていない様子であったが、鍵がかかっておらず、建物内に椅子があったのでありがたく利用させていただいた。気温が急に下がっており、冷たい風も吹き始めた。無理をして走り続けていたら体温が奪われていたに違いない。山への畏怖心は忘れてはならない。

 雨風がやむまで約1時間半ばかり、菓子をつまみながら本を読みゆっくりすると、疲れかけていた体力もかなり回復した。

(火の山トンネル:延長811 m)

 『草千里展望所』では郷土食である高菜めしとだご汁の定食を食べた。

 草千里を過ぎれば後は下り坂。ハイライトは下りルートでたびたび見える米塚。米塚は3300年前の火山活動によって生まれた噴石丘だが、スタイルが大変美しく、お碗をひっくり返したように均整がとれた丘である。

(左手眼下に米塚)

(右手眼下に米塚)

(下り坂正面に米塚が迫る)

 出発してから7時間半ほどかけて元に戻った。距離にして47.76km、総上昇量1,019m、最高到達点1,219mのコースであった。前半の20km強の上りはそれなりの苦しさがありながらも絶景を楽しみ、山上では天上感抜群、後半は20kmを超えるワインディングロードを駆け抜ける爽快感を味わった。まさに阿蘇のメインルートであった。

 

 ロードバイクを車に積んで阿蘇市に移動。今日から阿蘇市にあるペンションに素泊まりで2泊予約している。ペンションに入る前に夕ご飯を食べるためである。しかし目をつけていた食堂、日本料理店はどちらも休みであった。やむなく阿蘇駅ちかくにある喫茶店のような、レストランのような、写真展のような店『コーヒープラザイースト/ヒガシ写真場』に入った。「石焼き高菜めし、チキン南蛮セット」を食べたのだが、これが存外うまかった。

 この日は18時頃、ペンションにチェックイン。ぐっすり眠って疲れを癒やした。