佐々陽太朗のチャリチャリ日記

人生いたるところに夏休みあり。佐々陽太朗の自転車日記。60歳と6ヶ月で仕事をリタイア。目指すはピンピンコロリ。死ぬまで元気なジイサンでいたい。輪行自転車旅、ポタリング、日々のトレーニングなど。

チャリンコで東北へ(2日目は舞鶴から敦賀へ)

2024/03/28

 チャリンコで東北まで走ろうという旅。今日は2日目である。当地の天気予報をチェックすると午後から天気が崩れそうな予報。雨の中を走るのはいやなので早めに出発し、正午頃には宿泊地に着いていたい。今日の目的地は敦賀にした。舞鶴からだと80kmほどの距離である。朝6時に出発すればゆっくり走っても正午に到着できそうだ。

 ホテルをチェックアウトしたのは5:30。外は未だ暗かった。まずは腹ごしらえ。ホテルの近くのセブンイレブンで焼きうどんを買って朝食とした。炭水化物が気になるが、とにかくエネルギーが必要だ。

 今日走ったルートは下の地図のとおり。舞鶴から高浜町、あおい町、小浜市若狭町美浜町を抜け敦賀市に至るルートをとった。ほぼ国道27号線に沿って走る比較的平坦な道程だ。下の高度グラフにも見て取れるとおり、二つのちいさな峠があるだけで、さほど急な上り坂はない。しかし風が強かった。「東風吹かば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春を忘るな」という道真の歌があったが、そんな悠長な気分でいられないほどの厳しい風であった。ほぼ東に向かうルートなのでもろに向かい風となる。また北へ走るときには突風に自転車を持って行かれそうになる。片手ハンドルで嘗めた運転をしていると転倒、いや下手をすれば転落しかねないほど危険な突風が吹いた。今日は一日慎重に走った。一日の走行距離は82km、総上昇量595mであった。

5:30 セブンイレブンの焼きうどんを温めてもらって食べる。わびしい食事だが、こんな時間とあってはやむを得ない。

6:20 京都府を抜け福井県高浜町に入る。

 国道27号線は車の往来が多く、何の変哲もないおもしろくない道だが、中津海から大飯高浜鐘寄海岸沿いの遊歩道を走って景色を楽しんだ。

9:20 「ローソン若狭脇袋店」でコーヒーブレーク。甘いものが欲しくなり「あんフランスパン」を購入。これだからいくら走っても痩せられない。だが走れば走るほど脳が糖分を欲する。そして私は欲望に弱い。

11:25 長い旗護山トンネルを抜けるとそこは敦賀市であった。

12:00 敦賀駅近くの『ヨーロッパ軒駅前店』に到着。行列こそないものの、店内で数人の待ち客があり満席。人気の程がうかがえる。名物「ソースカツ丼」を注文。やや薄めのトンカツにきめ細かいパン粉がまぶさってカラッと揚げてある。優しい味のソースがかかっており、そのソースが沁みたごはんもうまい。人気があるのも頷ける。ただ「ソースカツ丼か甘辛い卵とじカツ丼、どちらかを選べ」と言われれば、私は後者を選ぶ。しかしこれも食べ慣れた味となれば、福井県民のソースカツ丼推しも良く分かる。なんというか懐かしさを感じるような味である。

 ホテルにチェックインするには早すぎるので駅周辺で時間をつぶした。駅前にある施設群”otta”が素晴らしい。中でも「ちえなみき」という施設が素晴らしかった。なんというか知的で優雅なスペースなのだ。何でも丸善雄松堂・編集工学研究所が運営する新しいスタイルの書店なのだそう。3万冊を超える本が、まるで迷路のような書棚に並んでいる。本好きならワクワクせずにいられない迷宮であります。中には中道源蔵茶舗のカフェが併設されており、書店内各所に配置されたテーブルで本に囲まれながら本格正統のお茶をいただける。しかもそのテーブルあるいは椅子にAC電源がそなえてあり、私のようなモバイルPC派にはうれしい心遣いだ。あぁ、私の住む姫路にもこんなスペースがあればいいのにと敦賀市民をうらやむばかり。うらやましいといえば、駅の東口の駐輪場はなんと料金がタダであった。姫路市にもこうした姿勢を見習っていただきたいものだ。

 夜は居酒屋『寿兆』を訪れた。まったく下調べをせず、勘で選んだ店だったがアタリであった。繁盛店のようで店は満席だったが、なんとかカウンターの隅に入れてもらうことができた。

 酒は「早瀬浦 純米」を冷やと燗で。肴は「富山産ほたるいか酢みそ和え」「穴子の天ぷらおろしじょうゆ」「ハタハタの塩焼き」。〆は「カレーナンのチーズ焼」と「サッポロラガー赤星」。すべておいしゅうございました。

 店主も店員も気遣いが行きとどいていた。また敦賀を訪れることがあれば再訪したい店である。